木炭と活性炭の違い

-　詳しい解説　-

木炭とは、木などの有機物を蒸し焼きにして炭化させて作り出す燃料のことである。炭（すみ）ともいう。樹木などを加熱して炭を作ることを炭化という。主成分は炭素である。現在では木炭は主にバーベキューなどの炭火焼の調理や茶道で湯を沸かしたりするのに用いられる。

木炭も昔から消臭や水の浄化に使用されてきた。炭は多孔質で微細な孔が大きな表面積を作り出しており、不純物はこの微細な孔に入って出られなくなる。

活性炭とは、木炭の多孔質の性質を元に、さらに特定の気体や色素などの分子を選択的に分離、除去する目的で吸着効率を人工的に高め、活性化した物質である。ヤシ炭、褐炭、泥炭が原料となる。通常、活性炭は炭などをさらに1000℃近い高温で加熱処理して作られる。
活性炭の吸着力は、木炭より圧倒的に高い吸着力をもつ。
木炭などの炭化物が加熱されて活性炭になることは賦活（ふかつ）とよぶ。

活性炭は冷蔵庫などの脱臭、水質の浄化、ガスマスク用、さらにガスや溶液の精製などにも利用される。