不可能と不能の違い

不可能と不能の違い

- 概要 -

不可能と不能は、ある物事に対しての実現ができない、という共通の意味合いはあるが、否定するニュアンスが微妙に異なるため、使われ方が異なってくる。

- 詳しい解説 -

不可能と不能は、ある物事に対しての実現ができない、という共通の意味合いはあるが、否定するニュアンスが微妙に異なるため、使われ方が異なってくる。

不可能は、できないこと、可能ではないこと、現実的ではないことをいう。たとえば、ある受験生が偏差値50台で東京大学を目指しているとする。東京大学の偏差値は79とされ、約30点もの開きがある。こういう場合、偏差値50台の受験生が東京大学に合格するのは不可能だ、といった使われ方をする。また、金星に移住する夢は実現不可能である、といえば、金星の環境を考えると、現在の化学技術では人間は生存不可能であるということになる。

不能は、ある物事を行う能力に欠けるという意味がある。これを既述の偏差値の例に当てはめると、彼は学問において不能であり偏差値が50である。彼が東大への合格を目指しているならば、覚悟を決めて相当な勉強をする必要がある。といった使われ方をする。あるいは、スポーツ選手が選手生命に関わる怪我を負ってしまい再起不能と思われていた、といえば、複雑骨折してしまい治療に相当な時間を要し、筋力が元に戻るかどうか分からないため復帰できない、ということになる。

不可能は断定であり、不能は曖昧な、表現なのである。

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