ヒトコブラクダとフタコブラクダの違い

-　詳しい解説　-

ヒトコブラクダとフタコブラクダはともに偶蹄目（ぐうていもく）ラクダ科のほ乳類のことである。砂漠などの乾燥地帯に最も適した動物で「砂漠の舟」とも呼ばれる。古くから家畜化され、乾燥地帯に住む人々の生活になくてはならない存在である。
長い間ラクダはコブに水を蓄えるといわれてきたが、これは間違いで、ラクダは水分を血液中に蓄えることができる。コブは脂肪分でエネルギーを蓄えている。

ヒトコブラクダは名前の通りコブが一つあるラクダである。北アフリカやアラビア半島に生息する。野生種は残っておらず、オーストラリアでは外国から持ち込まれた家畜のヒトコブラクダが野生化して問題になっている。

これに対して、フタコブラクダは背中にコブが二つあり、中央アジアに多く見られる。家畜種がほとんどで、野生種は中国北西部とモンゴルに生息しており、世界中に1000頭近くしかいないと言われ、絶滅の危機に瀕している。
フタコブラクダはヒトコブラクダに比べて体が頑丈であしが短い。