症状と所見の違い

症状と所見の違い

- 概要 -

症状は、患者が訴える具合の内容である。たとえば、熱が37度8分ある、頭がずきずき痛い、こめかみの辺りがきんきんする、…などといった様子のこと。所見は、看護師や医師が患者の訴えた体の状況(症状)に対して、病名を特定するために、脈拍や血圧の測定値や血液検査結果などを行なって得た、客観的なデータのことをいう。

- 詳しい解説 -

症状と所見は、患者の体の具合が悪い時に表われる状態を表わす総合的な言葉であるが、ニュアンスが異なる。

症状は、患者が訴える具合の内容である。たとえば、熱が37度8分ある、頭がずきずき痛い、こめかみの辺りがきんきんする、胸がドキドキする、体がほてる、体の末端が冷える、背中が痛い、胸がむかむかする、お腹が痛い、だるい、むずがゆい…などといった様子である。

所見は、看護師や医師が患者の訴えた体の状況(症状)に対して、病名を特定するために、脈拍や血圧の測定値や血液検査結果などを行なって得た、客観的なデータのことをいう。

医師は、診断するときに、患者の症状と所見を合わせて病名を判断することになる。患者が訴える症状は曖昧な表現で語られることが多いため、異なる病気であっても類似した症状が表われることもあるので情報が足りないと誤診が発生することがある。医師は患者の症状をさらに明確化し、データと合わせて判断することになる。

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