更迭と左遷の違い

-　詳しい解説　-

更迭（こうてつ）とは人事処置の一つで、ある高い地位や重要な役職にある人の任務を解き、別の人をその役職に就かせることをさす。大臣、検察庁幹部、国家委員長、知事、市長など、政府機関や政党の要職にある人を辞めさせる場合に使うイメージであるが、民間企業の幹部や要職についた人、スポーツチームの監督などに対しても使うことができる。

一方、左遷（させん）も人事処置の一つで、今までよりも低い地位や官職におとすことをさす。昔、中国では左より右を尊ぶ習慣があった。日本の律令制においても左大臣は右大臣よりも下位にあった。左降（さこう）ともいう。
ある地位や職をにある人の任務を解くという点では更迭と似ているが、重要なポジションから外されるだけでなく、別のポストを与えられる点が異なる。しばしば本人の意思や希望とは異なる仕事や閑職を与えられる。
またもともと要職になくとも本社から過疎地の支社などに異動になる場合にも左遷するという。
逆に、より活躍できるような場所に異動になることを栄転という。