園芸と造園の違い

-　詳しい解説　-

園芸とは果樹や野菜、花などの観賞用植物を育てる技術や、植物を育てて楽しむことである。園芸には大きく分けて、植物を育てる趣味の園芸や鑑賞用の園芸と、生産物の販売を目的とした生産園芸に区別できる。また育てるものによって果樹を生産する果樹園芸、野菜を生産する野菜園芸、花を育てる花卉（かき）園芸に分類される。

鑑賞園芸は美的文化の一つとして古くから趣味や娯楽としても愛好されている。盆栽などはその典型である。またその中で菊や牡丹（ぼたん）、ハナショウブ、松葉蘭、梅や桜、チューリップ、ヒヤシンスなど、品種改良などが進み多くの園芸品種を生み出した。

これに対して造園とは庭園や公園などの空間を作ることである。本来は庭を造ることであったが、今日では造園の概念は拡大し環境デザインの主要分野の一つである。野外空間などの計画、デザインから施行、管理に至るまでを行うほか、緑地緑化計画の実行、歴史的都市や名所の整備や名木の保存、景観づくりなどを行う。