エッセイと小説の違い

-　詳しい解説　-

エッセイ（Essay）とは文学における形式の一つで、筆者個人の体験から得た知識を元に感想や思索、思想などをまとめた文章のことである。随想（ずいそう）や随筆文（ずいひつぶん）とも呼ぶ。日本で最古の随筆は10世紀末の清少納言によって書かれた『枕草子』であるとされている。吉田兼好の『徒然草』や鴨長明の『方丈記』も古典における随筆の傑作の一つである。
今日ではエッセイというと、思索や思想というよりも、個人的の体験を個人的観点から綴った散文で、軽い読み物というイメージが強くなっている。

これに対して小説（Novel）も文学の形式の一つであり、散文形式による虚構の物語、つまりフィクションであるとされる。小説という言葉は、歴史や伝統的な物語に対して個人の哲学的概念や人生観などについて書いた小編の言説という意味合いで、坪内逍遥によって作られた言葉である。
内容、形式ともに様々な種類があり、ジャンルも多種多様である。また最近ではライトノベルと呼ばれるジャンルも登場し、さらには携帯電話で書かれ、また読まれることを想定した携帯小説などもある。