引力と重力の違い

-　詳しい解説　-

引力とは二つの物体が互いに引き合い、くっつこうとする力のことで、質量を持つ物体の間で働く万有引力や磁石のS極とN極が引き合う磁力も引力の一つである。また電気に関連する引力や原子核に関連する引力もある。逆に、物体が退け合い、離れようとする力を斥力（せきりょく）という。
引力を最初に発見したのはニュートンで、リンゴが木から落ちるのを見て、地球にリンゴが引っ張られて落ちたと解釈し、地球が引力を持っていることを発見、そこから万有引力の法則を思いついたと言われている。

一方、重力とは、地球が物を引っ張る力で、人が物を持ったときに重さを感じるのはこの力のせいである。英語のグラビティGravityの頭文字をとってG（ジー）とも呼ばれる。また、地球は自転しているため、外に引っ張られる遠心力も働いている。重力とは、この地球が物を引っ張る力と、外に向って引っ張られる力を合わせたものである。
ちなみに、地球上では北極、南極付近よりも赤道付近の方が遠心力が大きく働く。宇宙ロケットの打ち上げ場所は赤道付近に設置させるのはこのためである。