育毛剤と発毛剤の違い

-　詳しい解説　-

育毛剤と発毛剤は、それぞれ髪の毛に働きかけるという点では同じであるが、製品の中に含まれている成分により毛髪への働きかけ方の違いがある。

育毛剤は、すでに生えている毛髪に、血行促進や栄養補給などを行い、毛髪の成長を促して抜け毛を少なくするものである。毛髪にコシがなくなり細くなってきた、抜け毛が多くなってきた、という場合は育毛剤になる。

発毛剤は、これから生えてくる毛髪を作る細胞に働きかけ、すでにある毛髪が抜けたあとに新しい毛髪が生えてくるのを促すものである。毛髪が抜けてしまい地肌が見えるようになってきた、という場合は発毛剤になる。

育毛・発毛剤には、「ミノキシジル」という成分が含まれている。この成分が毛髪治療に使用されるきっかけになったのは、1970年代、アメリカで経口血圧降下剤として使用されていたことによる。その薬の副作用として全身の多毛症を頻繁に発生したことから、ミノキシジルについて研究が進められ、頭皮の毛髪の抜け毛に有効とされたのである。最近では、「フィナステリド」という製品が開発されている。脱毛を発生させる成分を体内で阻害する脱毛防止剤（飲み薬）である。医療機関では、ミノキシジルを頭皮に塗布し、フィナステリドを飲用する、という併用する方法を採用するところが多い。医師の指導のもと処方されるので、一般では手に入らない。